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権利と義務と自由と責任
先日、東京の下町をぶらぶらしていると、玄関先につながれた猫を見かけました。
とても人懐っこい猫で、うちのこなつとは違って、初見の人でも気軽に触らせてくれます。
猫特有の、どこからか聞こえてくる「ゴロゴロゴロゴロ」という音をすぐさま発生させてました。
さて、この猫、ひもでつながれています。吾輩の故郷では、猫と言えば放し飼いが一般的でしたが、
都会では犬と同じようにつないで飼うものなのですね。猫側から見ると、自由がありません。
「気の毒やなぁ」と感じましたが、奥さんの説明に納得させられました。
「このあたりはクルマの往来が多いから、轢かれちゃう危険があるんですよ。そして、
もし轢かれたりしたら、ドライバーさんにも悪いからねぇ」と。なるほど、人間は責任を果たしているのですね。
昨夜、子供が現代社会の科目について聞いてきました。ルソーの一般意思と社会契約論についてでした。
遠い過去の記憶を頼りに、咀嚼して説明しましたが、説明しているうちに、最近の大人の多くが、
己の権利と自由しか主張してないなぁ、てなことを思い出しました。自分の欲望を満たしたいが、
果たすべき義務と責任はおざなりにして、権利や自由を前面に押し出している場面をよく見ますし、遭遇します。
権利と自由は、義務と責任に裏打ちされてしかるべきものです。
「子供の鏡とならなければいかんなぁ」と感じた、猫との出会いと、ルソーとの再会でした。